誉田哲也「ケモノの城」読了
取調べを終え、特捜のある講堂に上がるエレベーターの中で、相方を務める松嶋巡査部長が呟いた。
「ハンダゴテの話・・・・・・それ自体、もちろん怖いことなんですけど、もう、そんなに驚かなくなってる自分もいて・・・・・・その方が、私は、なんだか怖いです」
確かに、人間は慣れる。
楽しいことにも、苦しいことにも、優しさにも、憎しみにも。
人を傷つけることにすら、人間は慣れていくのだ。
北九州、尼崎の監禁事件、映画「凶悪」、など見た後では
あーまたね、それ知ってる、な感じで(顔を背けながら
実際の事件の陰惨さ、救い難さは何物にも転化できない
PR